犬の眼瞼外反症の病態と症状
犬の眼瞼外反症の原因
犬の眼瞼外反症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
眼瞼外反症の主な原因
- 遺伝 生まれつき顔の皮膚がたるんでおり、しわができやすい犬種においては生後間もなくから眼瞼外反の症状を示すようになります。好発品種は、セントバーナード、ブルドッグ、コッカースパニエル、クランバースパニエル、マスティフ、ブラッドハウンドなどです。
- 体重減少 極端に体重が減り、眼球を入れている眼窩(がんか)と呼ばれる部分の脂肪が目減りすると、眼球自体が後ろに下がったような状態になります。その結果、下まぶたの皮膚が余ってしまい、外反を起こしてしまうことがあります。
- 後天的な顔のたるみ 後天的な理由によって顔のしわが増えると、余った皮膚が眼球周辺で外反を起こすことがあります。たるみを誘発するものとしては、老化による顔面筋肉の弱化、甲状腺機能低下症(粘液水腫)に伴う「悲劇様顔貌」、顔の筋肉をつかさどる顔面神経のマヒなどです。
- 手術のミス 眼瞼内反症に対する手術として皮膚の切除を行った際、誤って皮膚を多く切り取った状態のまま縫い付けてしまうと、今度は逆に外反が起こってしまいます。