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犬の逆まつげ

 犬の逆まつげ(さかまつげ)について病態、症状、原因、治療法別に解説します。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。なお当サイト内の医療情報は各種の医学書を元にしています。出典一覧はこちら

犬の逆まつげの病態と症状

 犬の逆まつげ(さかまつげ)とは、本来外側に向かって生えるべき上まぶたのまつげが、眼球に向かって生えている状態を言います。 坂まつ毛の種類~正常・重生・異所性  まつげの生えている位置は正しいものの、何らかの理由で内側に向かっている状態が「乱生まつげ」、まつげがやや内側のマイボーム腺の近くから生えている状態が「重生まつげ」、そしてまつげがまぶたの内側から生えている状態が「異所性まつげ」です。
 犬の逆まつげの症状としては以下のようなものが挙げられます。
逆まつげの主症状
  • まばたきの増加や減少(目をつぶってしまう)
  • 涙の増加
  • 目やにの増加
  • 前足で目をこすろうとする
  • 目の周辺が腫れる
  • 角膜炎結膜炎の症状

犬の逆まつげの原因

 犬の逆まつげの原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
逆まつげの主な原因

犬の逆まつげの治療

 犬の逆まつげの治療法としては、主に以下のようなものがあります。
逆まつげの主な治療法
  • 乱生まつげの治療 まつげの生えている場所自体は正常なため、まつげの生える方向を矯正します。具体的には顔のしわの切除や眼瞼内反症の矯正などです。
  • 重生まつげの治療 多くの場合治療を必要としませんが、まつげが明らかに角膜に触れているような場合は、焼灼によって重生部位を永久脱毛します。
  • 異所性まつげの治療 100%角膜と接触しますので、まつげとそれに付随するマイボーム腺を切除します。