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マスティフ

 マスティフの体の特徴(体高・体重・分類)、誕生した場所や来歴、一般的な性格やお手入れする際の注意点などを写真や動画とともに詳しく解説します。

マスティフの基本情報

マスティフ
  • 体高
    オス⇒ 72~82cm
    メス⇒ 72~82cm
  • 体重
    オス⇒ 55~70kg
    メス⇒ 55~70kg
  • 分類
    ワーキンググループ
犬の購入や繁殖の前に  現在犬の購入や繁殖をお考えの方は、日本におけるペットの現状を読んでおくことをお勧めします。保健所や動物愛護センターには、飼い主を待っている犬がいるかもしれません。お近くの里親募集機関もぜひご参照ください。また犬を迎えるときの基本情報に関しては以下のページでも詳しく解説してあります。 犬の購入・入手方法 犬を選ぶときの注意 ペットショップで犬を買う前に

マスティフの歴史・ルーツ

 マスティフの起源は定かではありません。2700年前のバビロニア発祥説、3000年前のエジプト発祥説、3100年前の中国発祥説など色々あります。古くはシーザー(カエサル)率いるローマ軍がイギリスに侵攻した時、マスティフが果敢にローマ軍を迎え撃ったという記録もあります。その後、勇敢ぶりに感銘を受けたローマ軍はマスティフをローマに連れ帰り、3~4頭のマスティフと熊やライオンを闘わせる猛獣闘技が人気を博しました。
 イギリスでのマスティフは番犬としての歴史が長く、農場を害獣から守るために飼育が義務付けられていた時代もあったほどです。13世紀頃から19世紀頃までは、牛と犬を戦わせる「ブルベイティング」や熊と犬を戦わせる「ベアベイティング」などの見世物が流行し、1835年に犬を用いた闘技が禁止されるまで、マスティフはその対戦相手として活躍していました。
アジャンクールの戦い  現在のマスティフは、アジアにいた大型犬がアッシリア、ペルシャ、バビロニア、エジプト等を経てイギリスに伝わり、改良されて2000年以上を経た犬種ですが、イギリスのピアーズ・リー卿が飼っていたマスティフの血も受け継いでいると言われています。この犬は1415年、リー卿がフランス北部のアジャンクールの戦い(右絵)で負傷した際、何時間もの間主人を敵から守り続けたという伝説の犬です。その後このマスティフは、ライム・ホール(リー家が代々所有している屋敷)で暮らすマスティフの第1号となり、現代のマスティフにも影響を及ぼすこととなりました。
 マスティフの犬名は、力強いを意味する「マスティー」に由来するという説や、古代ローマ語で「手なづける」を意味する「mansuetus」に由来するという説などがあります。なお、日本の闘犬で用いられる「土佐犬」にはこのマスティフの血統が用いられており、英語圏では「Japanese Mastiff」の異名を持ちます。

マスティフの性格・特徴

 マスティフの性格は温和で穏やか、飼い主に対して極めて忠実です。非常に甘えん坊で、自身の体の大きさも考えず、飼い主のおなかの上に乗っかってくるものもいます。
 身体は、しわのよった額と離れ気味の目が特徴で、頭が非常に大きく、ホッキョクグマほどあるものもいます。被毛はアプリコット、フォーン、ブリンドルの3種で、耳、目、鼻周辺は黒っぽいマスクで覆われます。

マスティフのお手入れ・注意点

 マスティフには毎日長めの散歩や激しめの運動が必要です。暑さが苦手なので暑い地域や季節の屋外飼育は避けましょう。できるだけ屋内で家族と共に過ごさせるのが理想です。被毛は汚れたときに濡れタオルで拭く程度の手入れで充分です。個体差はありますが、よだれの多い犬種です。

マスティフの動画

 以下でご紹介するのはマスティフの動画です。
 体高ではアイリッシュウルフハウンドグレートデンに負けますが、体重に関して他のどの犬種にも引けを取らず、1987年には154キロ(343ポンド)のマスティフがギネスに登録されています。しかし通常は63キロ~90キロ程度です。体の大きさに比例してよだれが多く、またうんちも大きいので、飼う際は相応の覚悟が必要です。またしつけにはやや時間がかかるため根気強さも必要となります。激しい運動は必要ありませんが、広い部屋があると飼育が楽になるでしょう。
元動画は→こちら
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