解説「エサを丸飲みする」
犬の祖先である狼は、ライオンなどあまり外敵(がいてき)のいない動物とは違い、自分で見つけた獲物を誰かに横取りされるという危険に常にさらされていました。また、基本的には兄弟姉妹と共に生まれますので、そうした兄弟間での食料の奪い合いもあったことでしょう。つまり悠長(ゆうちょう)によく味わいながら食事をしていると、自分の取り分がなくなってしまうという状況で、常にエサを食べていたわけです。
こうした状況で進化を遂げてきた結果、犬はとりあえず丸飲みしてから取られる心配のない場所に移動し、食べたものを吐き出して味わいなおすという芸当ができるようになりました。その能力はかなりのもので、私たち人間なら途中で「オエッ」と吐き出してしまうようなものでも、平気で飲み込むことができます。おもちゃの「コング」やレインコートまで飲み込んでしまうラブラドールレトリバーなどが、丸飲みチャンピオンの代表格ですが、中にはパン切りナイフを飲み込んでしてしまったことでギネスブックに載っている犬までいます。カイルという名のこのミックス犬は、2000年12月、長さ38センチメートルものパン切りナイフを丸飲みしたといいます。幸いにも緊急手術で一命を取り留めましたが、人間にはとうていできない芸当ですね。
こうした状況で進化を遂げてきた結果、犬はとりあえず丸飲みしてから取られる心配のない場所に移動し、食べたものを吐き出して味わいなおすという芸当ができるようになりました。その能力はかなりのもので、私たち人間なら途中で「オエッ」と吐き出してしまうようなものでも、平気で飲み込むことができます。おもちゃの「コング」やレインコートまで飲み込んでしまうラブラドールレトリバーなどが、丸飲みチャンピオンの代表格ですが、中にはパン切りナイフを飲み込んでしてしまったことでギネスブックに載っている犬までいます。カイルという名のこのミックス犬は、2000年12月、長さ38センチメートルものパン切りナイフを丸飲みしたといいます。幸いにも緊急手術で一命を取り留めましたが、人間にはとうていできない芸当ですね。
よく噛まずに丸飲みする・まとめ
- 「横取りされる!」という本能的な危機感があるため
- ライバルがいなくても条件反射で一気食いをしてしまう
動画「エサを丸飲みする」
以下でご紹介するのは、犬が丸呑みするかのようにエサにがっつく動画です。味なんてどうだっていい、といった感じですね。
オオカミはエサを詰め込む能力に優れており、自分の体重の20%もの肉を一気に飲み込むことができるそうです。また家畜化された犬においても、犬種によっては相当な量のエサを平らげることができ、缶詰のドッグフードを一度に体重の10%相当も食べたオスのラブラドールレトリバーの例が知られています(Mugford, 1977)。
しかし、犬の大食い・早食いをただ単に面白がって放置していると、糖尿病や胃捻転など恐ろしい病気を発症する危険性があります。飼い主としては一度に与える食事の量に注意したり、一気食いをできなくするような食器を利用するなど、予防医学的な配慮が必要でしょう。
オオカミはエサを詰め込む能力に優れており、自分の体重の20%もの肉を一気に飲み込むことができるそうです。また家畜化された犬においても、犬種によっては相当な量のエサを平らげることができ、缶詰のドッグフードを一度に体重の10%相当も食べたオスのラブラドールレトリバーの例が知られています(Mugford, 1977)。
しかし、犬の大食い・早食いをただ単に面白がって放置していると、糖尿病や胃捻転など恐ろしい病気を発症する危険性があります。飼い主としては一度に与える食事の量に注意したり、一気食いをできなくするような食器を利用するなど、予防医学的な配慮が必要でしょう。