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10月の犬ニュース

 2014年10月の犬に関するニュースをまとめました。一番上が最新で、下にスクロールするほど記事が古くなります。記事内にリンクが貼られていることもありますが、古い記事の場合はリンク切れの時がありますのでご了承下さい。

10月31日

 広島県の神石高原町は、「ふるさと納税」制度を犬猫殺処分減少のために有効活用する新たな仕組みを開始しました。
 「ふるさと納税」とは、任意の自治体に寄付をすると、寄付した額のほぼ全額が税額控除される制度。神石高原町では、「ふるさと納税を通じて寄付をした場合、使途を指定できる」という仕組みをスタートし、さらに指定先をNPO法人や自治振興会にまで拡大しました。NPOとして選ばれたのが、地元に本拠地を置く「ピースウィンズ・ジャパン」。「ピースワンコジャパン」という形で殺処分ゼロを目指している団体です。この団体を指定してふるさと納税を行うと、納税額の5%が町の事業に、そして残りの95%がすべて団体の運営資金として回されるといいます。
 神石高原町のように、「ふるさと納税」と犬猫保護活動をリンクしたシステムは全国初とのこと。納税金の使用目的を明確化したことにより、今後は全国の犬猫愛好家から寄付金が集まることが期待されます。 ピースウィンズ・ジャパン

10月31日

 政府インターネットテレビにて、犬猫殺処分の減少を目指した啓蒙ビデオ「不幸な犬や猫をなくすために~ペットは責任をもって飼いましょう」が公開されました。
 約7分間の映像内では、2013年度に施行された「改正動物愛護法」の概略や、ペット飼育放棄の原因、ペット殺処分を減らすために必要なことなどが解説されています。 不幸な犬や猫をなくすために 改正動物愛護法 犬の殺処分について

10月29日

 カリフォルニア州オレンジ郡のチャップマン大学で、ペットフードに含まれている肉のDNAテストを行ったところ、約40%において表示偽装の疑いがあるとの結果が出ました。
 調査の対象となったのは、ウエットとドライ両方のペットフード52ブランド。成分に含まれている肉の種類を特定するためにDNAテストを行ったところ、31ブランドにおいては正確にラベリングされていたものの、20(約40%)のブランドにおいては偽装ラベルが貼られている可能性があることが判明しました。さらに1ブランドに関しては、もはや何の肉なのか突き止めることができなかったとも。
 偽装が疑われた20のブランドのうち、13が犬用フードで7が猫用フードだったといいます。この偽装の中には、食品アレルギーの原因になりやすい豚肉を含んでいるにもかかわらずその旨を表示していないなど、ペットの健康に悪影響を及ぼしかねない重大なものまで含まれていたそうです。これはアメリカでのお話ですが、人間の食品ですら偽装が行われる日本においては、いささか心配になる話題です。 Chapman Report ドッグフードの成分

10月29日

 タイにおける犬の密輸を取り締まるよう、海外の著名人が出演する署名運動促進ビデオが公開されました。
 啓蒙ビデオに出演しているのは、リッキー・ジャーヴェイス(コメディアン)、ジュディ・デンチ(女優)といった海外の著名人たち。目的は、タイ国内における犬の密輸を取り締まるよう政府に呼びかけることです。
 こうしたビデオが公開された背景には、タイにおける犬の扱いのひどさがあります。食肉用に繁殖されていることはもちろんのこと、足りない分は街中をうろついている野良犬を捕まえたり、屋外につながれているペット犬を盗むことで補っているとか。このようにして中国やベトナムへ密輸される犬の数は年間50万頭に及び、市場規模は35億円に達すると推計されています。
 イギリスに本拠地を持つ動物保護グループ「Soi Dog Foundation」では、密輸を取り仕切るギャングの逮捕に協力した警官にボーナスを用意したりしているものの、いまだ一掃するには至っていないといいます。団体は今回の啓蒙ビデオを公開すると同時にオンライン署名を開始し、タイ政府に対して動物虐待罪の厳罰化と、犬の密輸の取り締まり強化を要請していく構えです。 Soi Dog Foundation(残酷な画像あり!) Source---Mail Online
タイ国内で密輸されている犬たち

10月24日

 22日(水)、カナダの首都オタワで発生したテロ事件の犠牲となった予備兵ネイサン・シリーロさんの飼い犬が、なかなか戻ってこない主人の帰宅を待ち続けています。
 水曜日、カナダ議会の外にある戦没者記念碑「ナショナル・ウォー・メモリアル・オブ・カナダ」の前で、イスラム教に改宗したカナダ人マイケル・ゼハフ・ビボー(Michael Zehaf-Bibeau)という男が発砲しました。このときたまたまその場に居合わせたのが、警備兵として立っていたネイサン・シリーロさん(24)。凶弾に倒れた彼に対して懸命の治療が施されたものの、残念ながら彼はそのまま帰らぬ人となりました。
 オンタリオ州ハミルトンにある彼の自宅では、なかなか戻ってこない主人の帰宅を悲しげな顔で待ち続けている犬たちの姿が見られます。シリーロさんは犬好きで知られており、わずか数週間前にも、弱っていた子犬を見つけて新たな家庭を見つけてやったばかりだったとのこと。フェンスの前に並べられた献花の意味も、犬たちにはわからないようです。 Source---Mail Online
オンタリオ州ハミルトンにあるネイサン・シリーロさんの自宅

10月23日

 イギリス・サリ郡のタドワースという町で、世にも珍しいライラック色のブルドッグがブリーダーの元から盗まれ、騒動を巻き起こしています。
 盗まれたのは、特徴的なライラック色の被毛から「ライラ」(Lila)と名付けられた生後8週齢のブルドッグ。被害に遭ったブリーダーの女性によると、盗んだ黒人男性は自分のことを「ジェームズ」と名乗り、背は170センチ程度で中肉中背、前歯が一本欠けていたということです。商談中に女性が背中を向けた瞬間、男は突然ライラを抱えて走り出し、同席していた娘と姪をなぎ倒して外に飛び出し、待機していた車に乗って一目散に走り去ったといいます。
 女性はさっそく地元警察に相談、さらにネット上でも捜索キャンペーンを展開し、何とかしてこの希少価値の高い子犬を取り戻そうと必死になっています。なおブルドッグの犬種クラブによると、「ライラック」という被毛色は公式には認められていないとのこと。しかし珍しいことは確かで、ブリーダー女性の自己評価によると、通常のブルドッグが2,000英ポンド(約34万円)程度のところ、ライラックは10,000~12,000ポンドの価値はあるだろうとのことです。 ブルドッグ Source---Mail Online
盗まれたライラック色のブルドッグ「ライラ」

10月22日

 20日、アメリカのペンシルベニア州において、「犬食・猫食」を違法化するための投票が予定されていましたが、下院の意向により中止となりました。
 ペンシルベニア州は、アメリカ国内では唯一「犬食・猫食」を合法化している州。今年になり、こうした行為を違法化するための法案「HB1750」が策定され、6月に上院司法委員会を、そして10月初旬には上院を通過し、あとは下院における評決を待つだけという段階になっていました。
 ところが、今週の月曜日に予定されていたはずのこの評決は、下院の意向によって一方的に見送られ、結局日の目を見ないまま立ち消えとなることが決定しました。情報筋によると、銃に関連した規制を好ましく思わない人々からの圧力があったのだろうとのこと。これによりペンシルベニア州では、依然として生きた鳩を銃で撃つ娯楽「鳩撃ち」、および犬や猫を食べる目的で肉屋に持ち込むことなどが許容されたままになります。 Source---HSUS/OPINION

10月21日

 毒を盛られて両方の前足を失った犬のタラ(Tara)が、募金によって作製された最新の義肢により、再び走る喜びを取り戻しました。
 ビーグルの血が入ったメスのタラ(4)が生まれたのは、動物に対する無関心と虐待が横行しているルーマニアでした。病院の敷地内で、犬好きスタッフからエサと水をもらって細々と暮らしていましたが、ある日、悪意を持った何者かが盛った毒により、四肢が壊疽(えそ)に陥ってしまいます。重体のタラを見つけた病院のドクターが切断手術を行い一命をとりとめたものの、彼女はその代償として両方の前足を失ってしまいました。
 2013年10月、動物保護団体「Safe Rescue For Dogs」の代表を務めるケリー・ヘアさんは、この悲しい出来事を遠く離れたイギリスで耳にしました。心を痛めた彼女はさっそくタラをイギリスに呼び寄せ、妹の助けを借りながら3000ポンド(約50万円)の募金を集めました。アメリカの会社に依頼して義肢を製作してもらい、装着が完了したのがこの9月。最初のころは転んでばかりいたものの、すぐにコツをつかみ、翌日には走れるようになったそうです。 Source---Mail Online
義肢によって再び走れるようになったタラ(Tara)

10月18日

 スペイン・マドリード郊外の町ヘタフェでは、道端に放置される犬の排せつ物を減らすための取り組みとして、「犬のフン探偵」を導入することを決定しました。
 当アイデアは、市民からなる「犬のフン探偵」たちが街路のパトロールを行い、フンを放置した飼い主を見つけて警察に通報するというもの。マドリード北部の町コルメナル・ビエホですでに実施されている対策を参考にしたといいます。9月に市が実施した調査によると、道路100メートル当たり、平均7.8個のフンが見つかったとか。路上に放置される犬のフンのあまりの多さに業を煮やした住民たちが導入を要望したそうです。 Source---Travel The Malay Mail Online

10月17日

 神奈川県動物保護センターは16日、保護中の犬が暴行を受けた直後に死亡した問題で、清掃業務などを委託していた業者の男性従業員(57)を動物愛護法違反の容疑で平塚署に告発しました。
 事件があったのは9月4日午前8時5分頃。男性従業員が清掃のためにメスのミニチュアダックスフントを抱きかかえて移動させようとしたときに、手をかまれたことがきっかけでした。腹を立てた男性は、檻に使われる長さ62センチ、直径1センチの金属製の支柱で、犬の頭や腹を複数回殴打。結果として犬を死に至らしめた疑いが持たれています。
 県保健福祉局は「事件を重大に受け止め、しかるべき法的処分をしてもらうために告発した」と説明しており、告発状を受理した平塚署は捜査に乗り出しました。 Source---読売新聞

10月16日

 アメリカ国内で初のエボラ出血熱感染者となった看護師ニーナ・ファムさんの飼い犬「ベントリー」に対し、最悪のケースを想定した隔離措置が取られました。
 キャバリアキングチャールズスパニエルのベントリー(Bentley)は、テキサス州ダラスに暮らす看護師ニーナ・ファムさんのペット。今月の13日(月)、彼女がエボラ出血熱の初期症状を示して地元のプレスビテリアン病院に入院すると、犬もウイルスを保有している可能性を否定できないとしてアパートから連れ出され、隔離措置が取られました。幸い、ファムさんがかなり早い段階で感染に気付いたため、ベントリーに伝染した可能性は低いとのこと。しかし犬もエボラウイルスのキャリアになりうることから、人間に対して取られるのと同様、非公開の場所で21日間の検疫期間が設けられました。
 経過観察を担当するダラス動物保護局によると、ベントリーは今のところ元気で感染している様子は見られないそうです。またネット上では、先日スペインで断行されたような安楽死処分を心配する声が高まり、「#SaveBentley」(ベントリーを救え)というハッシュタグの下、様々な憶測が飛び交っていますが、今のところ安楽死させる予定はないとのこと。 Source---TODAY Pets
隔離措置が取られた犬のベントリー(Bentley)

10月12日

 群馬県高崎市の山間部で4月と8月、純血種と思われる小型犬計11匹が遺棄され、高崎市動物愛護センターに保護されていたことがわかりました。
 犬たちが発見されたのは、高崎市内でブリーダーを営んでいる男性の店舗敷地内。4月に3匹、8月には8匹の犬たちが一度に遺棄されていたといいます。性別は全てメスで、雑種犬1匹の他はすべてシーズーやチワワなどの純血種。犬たちの体は皮膚病や脱毛などひどいありさまで、また歯がボロボロで乳房も大きくなっていたことから、繁殖犬が用済みとして遺棄された可能性があるとみられています。
 犬たちはいったん高崎市動物愛護センターに収容された後、動物愛護団体「群馬わんにゃんネットワーク」や市内にある動物病院の協力などにより、何とか殺処分だけはまぬかれたとのこと。同団体の新井礼子副理事長は「(生き物を)使い捨てるような行為は許せない」と話しており、またセンターでは悪質な動物愛護法違反(遺棄)の疑いがあるとして、県警に相談中とのことです。 Source---読売新聞
高崎市山間部に遺棄されたシーズーとみられる犬

10月11日

 奇跡的な生還劇を演じた犬猫に送られる「VPI ハムボーンアワード」の発表が行われ、トラクターにひかれながらも無事に生還した犬の「チャーリー」に大賞が贈られました。
 「VPI ハムボーンアワード」は、数ある保険請求の中から、最も特異な「奇跡の生還」を果たした犬や猫に送られる賞。2014年度の大賞は、トラクターにひかれて脊柱を骨折しながらも無事に生還した、ラブラドルレトリバーの「チャーリー」が獲得しました。事故の経緯は、農場を営むジェシカ・パーソンが運転するトラクターからチャーリーが飛び出し、そのままトラクターがけん引していた荷台に轢かれたとのこと。チャーリーはすぐにパデュー大学付属の動物病院に送られ、損傷した脊椎と腎臓の手術を受けました。この奇跡の生還劇の立役者となった病院は1万ドルの賞金を受け取り、またチャーリー自身も、おやつやおもちゃ、救急キットが入った袋をプレゼントされたそうです。
 なお、準優勝したミックス犬の「ルーイー」は、オムツ、ベビーローション一本、子供向けの本をたいらげ、また第三位のジャックは、フクロウにつかまって傷だらけになりながらも無事に生還したそうです。 VPI Hambone Award
2014年度の「VPI ハムボーンアワード」大賞を受賞した犬の「チャーリー」

10月9日

【続報】エボラ出血熱への感染が疑われるとして殺処分命令が下っていたスペインの犬「エクスカリブル」が、反対運動もむなしく、事前の計画通り安楽死させられました。
 「エクスカリブル」はスペインの首都マドリードに暮らすテレサ・ロメロ・ラモスさんの飼い犬。テレサさんは看護師助手として勤務しているマドリードカルロス三世病院において、エボラ出血熱に感染した2人の宣教師と接触した際、ウイルスをもらったと考えられています。
 彼女の感染を知ったスペイン保健局は、「犬もウイルスを保有している危険性がある」として殺処分を決定し、同居していた「エクスカリブル」を一方的に連れ去っていました。
 この動きに対し、SNSの「Twitter」や署名運動を促進する「Change.org」といったサイトでは、殺処分中止を求める請願運動がここ数日間盛んに展開されていました。しかしこうした反対の声もむなしく9日、事前の計画通り安楽死が決行されました。
 アメリカ・ルイジアナ州テュレーンにある「国立霊長類研究センター」のマーガレット・H・ギルバートさんによると、エボラ出血熱はチンパンジーでは高い致死性を発揮するものの、犬では症状が出ないとのこと。しかしよだれ、尿、糞などを介してウイルスを媒介する可能性は否定できないとしています。 Source---CNN

10月8日

 スペインの保健当局が7日、エボラ出血熱の感染が確認された看護師の飼い犬の殺処分を命じたことを受け、ネット上ではこの犬を救うための請願運動が開始されました。
 殺処分命令が下ったのは、スペインの首都マドリードに暮らす看護師の飼い犬「エクスカリブル」。看護師の夫で、この「エクスカリブル」とともに自宅隔離を余儀なくされているハビエル・リモン・ロメロさんは、当局からの一方的な命令に反発。スペイン全国紙エルムンド(El Mundo)に働きかけ、何とかこの命令を覆そうと躍起になっています。
 一方、ニュースを知った人々は、大手SNSであるTwitter上で殺処分命令の取り消しを求める請願運動を開始。「#SalvemosAExcalibur」(エクスカリブルを救え)というハッシュタグの下、白熱した議論を展開しています。
 なお、マドリード市保健当局はエボラ出血熱に関し、「体液を通じて犬から人に感染を広める恐れがある」としているものの、動物保護団体「PACMA」は、「ウイルスが犬から人に感染する証拠はない」とし、「適切な処置を施しさえすれば、殺処分など必要ない」と訴えかけています。 Source---AFPBB News
スペインの保健当局から殺処分命令が下った犬「エクスカリブル」

10月3日

 先月インド北部の都市で、生後わずか5ヶ月の子犬が工事現場周辺にたまっていた高温のタールの中にはまり、危うく死にかけるという出来事がありました。
 この事故があったのは、インド北部・ラジャスタン州にあるウダイプル市。たまたま犬を発見した通行人からの連絡を受け、動物愛護団体の職員が駆け付けたところ、そこには粘着性の高いのタールにまみれた子犬の姿があったといいます。犬は地面に貼り付けられたような状態で、自力で抜け出すことは無理な様子だったとも。
 職員はこの後、植物油を犬の体に塗り付けるなどして何とか引き離すことに成功。保護施設に連れ帰ってからも、数日かけて体中にこびりついたタールを除去するために尽力しました。その結果、体が硬直して苦しそうな息をしていた犬は徐々に回復し、無事予防接種を受けられるまで体力を取り戻したそうです。 Source---CNN
インドでタールにまみれた子犬

10月3日

 秋田県は、佐竹敬久知事がロシアのプーチン大統領に贈った秋田犬「ゆめ」と、その返礼として大統領が知事に贈ったシベリア猫「ミール」をキャラクター化しました。
 「ゆめ」は2012年7月、ロシアからの震災支援に対するお礼として佐竹知事が贈呈した秋田犬。一方「ミール」は、「ゆめ」への返礼としてプーチン大統領が佐竹知事に贈った猫。秋田県の観光振興課は、この「ゆめ」と「ミール」をモデルとしたキャラクターを作成し、観光を推進するためのイベント「謎ときリアルタマさがしゲーム」の盛り上げ役として働いてもらうこととなりました。
 キャラクター制作を手掛けたのは、アニメシリーズ「うちのタマ知りませんか?」を手掛けるソニー・クリエイティブプロダクツ。イベントは、パンフレットに書かれている謎を解きながら、キャラクターと一緒に県内5つの地域に隠された宝探しを行うというものです。なおキャラクターはこのイベント限りで、その後は使わないとのこと。開催日程は9月13日から12月14日まで。 秋田宝探し物語 Source---産経新聞
謎ときリアルタマさがしゲームに登場する「ゆめ」と「ミール」