8月29日
5月下旬、兵庫県猪名川町の県道で散歩中の犬が車にひき逃げされた事故で、リードを握っていた女性も負傷したことから、川西署は「ひき逃げ容疑」で捜査を開始しました。事故があったのは5月28日午後7時50分ごろ。場所は猪名川町南田原の県道でした。女性が信号機のない横断歩道を渡っていたところ、1メートルほど先を歩いていた柴犬(メス・10歳)が突然、ドンという衝撃音とともに車に撥ね飛ばされ、約50メートル引きずられたといいます。車は犬が離れた途端、加速して逃走。犬は苦しそうな鳴き声を出した後、息を引き取りました。
女性と車の接触はなかったものの、後の診断で右肩を負傷していることが判明したため、届出を受けた川西署は、物損事故ではなく「ひき逃げ」として捜査を開始し、情報提供を呼びかけています。 Source---神戸新聞NEXT
8月29日
シンガポールの住宅街アン・モー・キオにおいて「騒音対策のため、必要とあらば犬の声帯を切除すべし」という告知が出され、物議をかもしています。この告知を出したのはシンガポール住宅開発庁(HDB)。アン・モー・キオの住民から、夜間の犬の吠え声に関する苦情を受け、「しつけ教室」や「無駄吠え防止用の首輪」といった対策と共に「声帯切除」をリストに加え、「騒音対策」という名目の下、近隣住民に通告しました。このことを知って憤慨したのが、「Action for Singapore Dogs」や「Agency for Animal Welfare」といったシンガポール国内の動物愛護団体。彼らは「声帯切除は全く時代遅れであり、残酷で不公平だ」とし、住宅開発庁に対して抗議文を送付。思わぬ反撃を食らった当局は、火曜日には早々に通告を撤回し、謝罪する事態にまで追い込まれました。
シンガポール農政局(AFVA)では、犬の声帯切除を最後の解決策として認めているものの、国内においては倫理的な問題から手術を断る獣医師が多いとのこと。愛護団体「Action for Singapore Dogs」はFacebookを通じて「安易な声帯切除は犬の問題行動を助長するだけ」であるとし、公の機関がこのような発言をすることに強い不快感を表明しています。 Source---Channel NewsAsia
8月28日
東京大学の研究により、世界で初めて「あくびの伝染」がオオカミの間でも起こることが確認されました。当研究は東京大学のテレサ・ロメロ氏主導のもと、東京都日野市にある多摩動物公園で行われたもの。これまでヒヒやチンパンジーなどの霊長類や、イヌとヒトの間であくびが伝染することは報告されていましたが、肉食動物における研究はなく、今回のものが世界初とのこと。
多摩動物公園に暮らすオオカミ12匹を5ヶ月間、合計254時間に渡って観察したところ、以下のような傾向が浮かび上がってきたといいます。
オオカミ間のあくびの伝染
- あくびを見た後の方があくびが出やすい
- あくびの音よりもあくびをする姿を見たほうが移りやすい
- オスよりもメスの方があくびが移りやすい
- 他のグループよりも同じグループ間で発生しやすい
8月27日
犬や猫の遺骨を混ぜた土で花を咲かせる「いのちの花プロジェクト」を手がけた向井愛実さん本人によるノンフィクション「いのちの花~捨てられた犬と猫の魂を花に変えた私たちの物語」が発売されました。「いのちの花プロジェクト」は、動物愛護センターなどで殺処分となった犬や猫の遺骨を砕いて土に混ぜ、その土で花を咲かせようとするもの。2012年、青森県立三本木農業高等学校・動物科学科の生徒たちの発案によって始まりました。
今月の18日には「いのちの花~ペットの殺処分0を願う女子高生たち」(ハート出版社/綾野まさる)が発売されたばかりですが、22日に発売されたノンフィクション「いのちの花~捨てられた犬と猫の魂を花に変えた私たちの物語」は、このプロジェクトを手がけた当時の女子高生・向井愛実さん自らが著したもの。殺処分数減少にかける熱い思いが、自らの言葉で語られています。 いのちの花(向井愛実版/WAVE出版) いのちの花(綾野まさる版/ハート出版)
8月25日
7月の下旬、仕事をしている最中の盲導犬を、何者かが意図的に傷つけるという事件があり、警察では「器物損壊罪」、および「動物愛護法違反」の疑いで捜査を進めています。被害に遭ったのは、埼玉県の全盲の男性(61)に仕える盲導犬「オスカー」。7月28日、JR浦和駅から男性の職場に向かう途中で、恐らくはサバイバルナイフやフォークのような鋭利な凶器で意図的に傷つけられたと考えられています。
職場の同僚の指摘でようやくオスカーの怪我に気づいた男性は、その日の内に被害届を提出。警察署では傷の状況から事件性があると判断し、「器物損壊罪」、および「動物愛護法違反」の疑いで捜査を進めています。
声を出さないよう訓練されている盲導犬を狙った卑劣な犯行に対し、事件を知ったNPO「神奈川県視覚障害者福祉協会」では、犯人への厳正な処罰と再発防止を求める声明をHPに掲載し、怒りをあらわにしています。 Source---THE PAGE
8月25日
広島市北部で発生した土砂災害の捜索現場で、捨て犬から災害救助犬になった「夢之丞」(ゆめのすけ)が活躍中です。今年で3歳になるオスの雑種犬「夢之丞」は、2010年11月殺処分寸前だったところをNPOスタッフに救われた元捨て犬。その後、NPO「ピースウィンズ・ジャパン」(PWJ)のサポートにより訓練を始め、徐々に災害救助犬としての能力を高めていきました。今月発生した安佐南区八木地区では、他の救助犬たちに混じり、ぬかるんだ地面の臭いを嗅ぎながら生存者の捜索に協力しています。 Source---毎日新聞
8月22日
アメリカアリゾナ州で、盗難にあった飼い犬が、8年の時を超えて飼い主と再会するという出来事がありました。盗難にあったのは、テネシー州メンフィスに暮らすラシーナ・ハリスさんのブルドッグ「ファットキャット」(Fatcat)。ラシーナさんが新しく買ったばかりの首輪を取りに家の中に入った数分の間に、何者かが庭に侵入し、ファットキャットを盗み出したといいます。近所に迷子チラシなどを配布して懸命に捜索したものの、結局ファットキャットは見つかりませんでした。
メンフィス西部にある動物保護施設「West Memphis Animal Shelter」に白いブルドッグが届けられたのは、それから8年後のことでした。カップルが「もういらない」として持ち込んだ犬の首をスキャンしたところ、埋め込まれたマイクロチップからラシーナさんの存在が浮上。電話で確認を取ったところ、間違いなく元の飼い主であることが判明しました。
ファットキャットは健康状態の悪さから見て、恐らく繁殖犬として利用されていたのだろうとのこと。その後ファットキャットは、およそ2,200キロ離れたアリゾナ州に暮らすラシーナさんと再会を果たし、現在はネットを通じて寄せられた寄付金で、長年酷使された体の治療を行っています。 Source---TODAY Pets
8月15日
全身汚れ切った身寄りの無い犬たちが、トリミングによって大変身を遂げる「汚れ犬コンテスト」(Dirty Dogs Contest)がアメリカで開催され、シーズーの「ギギ」(Gigi)が見事劇的ビフォーアフター賞を獲得しました。当コンテストはバリカンメーカーである「Wahl」と、動物の保護団体である「GreaterGood.org」とが共同主催したもので、施設に保護されたシェルター犬の地位向上を目的としたもの。2014年度の表彰台には、以下の3頭が上ることとなりました。
Dirty Dogs Contest2014
- 優勝 シーズーのギギ(Gigi)。アイオワ州の保護施設にやってきたときは、非常に汚い状態だったという。
- 準優勝 雑種のハワード(Haward)。劣悪な環境下で動物を多頭飼いする「アニマルホーダー」の元から救出されたときは、全身が毛玉だらけだった。
- 第三位 ジャーマンシェパードのヴィタ(Vita)。適切な飼育をしないニグレクトという動物虐待の犠牲となり、ほとんど骨と皮の状態だった。
8月12日
厚生労働省と国立感染症研究所は、野生動物を対象とした全国初の「狂犬病全国調査」に乗り出しました。狂犬病は、「狂犬病ウイルス」が原因で発症し、致死率が極めて高いことで知られる感染症。日本国内においては1956年を最後に症例の報告がなく、世界的に見ても数少ない「狂犬病フリー国家」の一つとして数えられています。しかし昨年、日本と同じく長年感染がなかった台湾において、野生のイタチアナグマで感染が見つかったことから、日本でも野生動物を対象とした狂犬病の全国調査が行われることとなりました。
厚労省によると、調査対象となるのはアライグマ、タヌキ、アカギツネといった野生動物、および収容施設や交通事故で死んだ犬などです。 Source---産経新聞
8月3日
イギリス・スタッフォードシャー州において、傷口から入った犬の唾液が原因で、53歳の女性が死亡するという出来事がありました。死亡が確認されたのは、スタッフォードシャー州ヒルダーストーンに暮らすシーナ・カヴァナーさん(53)。今年の4月、調理係を務めるケアホームでの仕事を終えた後、急に具合が悪くなり、そのまま地元のスタッフォード病院へと直行しました。原因がわからないまま抗生物質を投与されたものの体調は回復せず、翌日の9時30分に死亡が確認されました。
その後死因に関する精査が行われ、今月に入りようやく検死局が発表したところによると、彼女の死亡原因は、手にあった小さな傷口から入り込んだ「カプノサイトファーガカニモルサス菌」らしいとのこと。この菌は犬の唾液に含まれる常在菌であることから、彼女が飼っているヨークシャーテリアかジャックラッセルテリアのどちらかが、彼女の手を舐めたことで体内に入り込んだと推測されています。
一般的にこの菌は健常者の体内に入っても免疫系によって駆逐されますが、カヴァナーさんの場合1988年に脾臓の摘出手術を受けていたため、免疫系統がうまく機能しなかったそうです。この出来事は複数の偶然が重なり合って生じた極めて珍しい症例であることから、治療を担当した医師たちは学会に発表することも視野に入れています。 カプノサイトファーガカニモルサス感染症 Source---Daily Mail Online