犬が前足を肩に乗せる状況
「よぉ!」みたいな感じで犬が前足を肩に乗せています。さて、この時の犬の気持ちは?
前足を肩に乗せるときの気持ち解説
犬が相手の肩や背中に前足を乗せるしぐさは、自分の優位性(ゆういせい)を示す行動です。人間界では会社の上司が部下の肩に手を乗せることはありますが、その逆はありませんよね。それと似たような意味です。相手の肩にあごを乗せる行動も同様の意味を持ちます。
この行動はメスよりもオス犬の方により頻繁に見られますが、これはオス犬が本能的にメスとの交尾(こうび=子作り)の順番を競い合っているためだと考えられます。つまり「俺を出し抜くなよ!」というメッセージを相手に伝えているという訳です。
この行動はメスよりもオス犬の方により頻繁に見られますが、これはオス犬が本能的にメスとの交尾(こうび=子作り)の順番を競い合っているためだと考えられます。つまり「俺を出し抜くなよ!」というメッセージを相手に伝えているという訳です。
犬が前足を肩に乗せる動画
相手の上に体全体や体の一部を乗せるということは、犬社会では「相手を支配した」というメッセージになります。足で押さえつけるという行為は、相手の生殺与奪権(せいさつよだつけん=相手の生き死にを左右すること)を握ったという証(あかし)であり、これはしとめた獲物を前足で押さえつけるという行動から派生していると考えられます。ちなみに「マウンティング」にも同じような意味合いがあります。
前足を乗せたがる犬たち
犬が前足を肩に乗せる写真
前足を相手の体の上に乗せて自分の優位性をアピールしようとしています。犬の祖先はもともと集団で行動するオオカミです。オオカミ社会はピラミッド型の序列をもっており、一番上に君臨するアルファ・オオカミ(いわゆるリーダー)が、えさや交尾など、あらゆることに関して優先権を握っています。ですからオオカミの子孫である犬(とくにオス犬)にもこうしたオオカミの序列意識が多少残っており、相手より優位な立場にいなければ安心できないのかもしれませんね。人間社会にも、な~んとなく似たような感じの人がいるような気がしますが…。