犬の寄生虫対策・完全ガイド～駆除剤の安全性・効果から毒性・副作用の危険性までを科学的に検証

　「フロントライン®スポットオン」はフィプロニル（fipronil）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミに対しては1～3ヶ月、ダニに対しては1ヶ月程度の駆除および新規の寄生防御効果があるとされています。なおまったく同じ有効成分を含んだジェネリック（後発）商品としては「フィプロスポットドッグ」と「マイフリーガード犬用」がありますが、添加剤まで同じとは限りません。 「フロントライン®」の効果と副作用

　「フロントライン®プラス」はフィプロニルおよび（S）-メトプレンを有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミに対しては1～3ヶ月、ダニに対しては1ヶ月程度の駆除および新規の寄生防御効果があるとされています。また（S）-メトプレンによりシラミ（ハジラミ）の駆除効果、およびノミのすべての発育ステージ（卵・幼虫・さなぎ）を最大3ヵ月間阻害する効果もあります。なおまったく同じ有効成分を含んだジェネリック（後発）商品としては「ドッグプロテクトプラス」「フィプロスポットプラスドッグ」「マイフリーガードα犬用」がありますが、添加剤まで同じとは限りません。 「フロントライン®」の効果と副作用

　「アドバンテージプラス」はイミダクロプリド（imidacloprid）とピリプロキシフェン（pyriproxyfen）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミの駆除と同時に、幼虫の脱皮を阻害することにより新たな産卵と寄生を予防する効果が1ヶ月程度持続します。 「アドバンテージプラス」の効果と副作用

　「アドボケート®犬用」はイミダクロプリド（imidacloprid）とモキシデクチン（moxidectin）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミ・フィラリア・線虫（犬回虫と犬鉤虫）に対する効果がおよそ1ヶ月間持続します。 「アドボケート®犬用」の効果と副作用

　「フォートレオン®」はイミダクロプリド（imidacloprid）とペルメトリン（permethrin）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミとダニに対する駆除効果が5～6週間、蚊に対する忌避効果がおよそ1ヶ月程度持続します。 「フォートレオン®」の効果と副作用

　「レボリューション®」はセラメクチン（selamectin）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミ・フィラリア・耳ダニに対する効果がおよそ1ヶ月間持続します。 「レボリューション®」の効果と副作用

　「プラク-ティック®」はピリプロール（pyriprole）有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミやマダニへの駆除効果が1～1.5ヶ月間持続します。 「プラク-ティック®」の効果と副作用

　「ブラベクト®錠」はフルララネル（fluralaner）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。1回の投与でおよそ3ヶ月間（12週間）、ノミとダニに対する駆除効果が持続するとされています。 「ブラベクト®錠」の安全性と副作用

　「ネクスガード®」はアフォキソラネル（afoxolaner）を有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ノミに対する効果は摂取後6時間以内、ダニに対する効果は24時間以内に現れ、駆除効果はおよそ1ヶ月持続します。 「ネクスガード®」の効果と副作用

　「ネクスガード®スペクトラ」はアフォキソラネルとミルベマイシンオキシム有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。アフォキソラネルの効果はノミ・マダニ駆除で、効果の持続期間は1ヶ月程度とされています。ミルベマイシンオキシムの効果はフィラリア（犬糸状虫）予防および消化管寄生虫（回虫・鞭虫・鉤虫）の駆除です。 「ネクスガード®スペクトラ」の効果と副作用

　「パノラミス®錠」はスピノサド（spinosad）とミルベマイシンオキシム（milbemycin oxime）有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。ミルベマイシンオキシムがフィラリア駆除、スピノサドがノミ・マダニ・内部寄生虫（犬回虫・犬鉤虫・犬鞭虫・フィラリア）の駆除を担当しています。ノミダニに対する効果の持続期間は1ヶ月程度です。 「パノラミス®錠」の効果と副作用

　「クレデリオ®錠」はロチラネル（lotilaner）有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。1回の投与でおよそ1ヶ月間、ノミとダニに対する駆除効果が持続するとされています。 「クレデリオ®錠」の安全性と副作用

　「シンパリカ®」はサロラネル（sarolaner）有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。殺ノミ効果は投与から3時間以内に現れ始めて8時間で駆除が完了します。また殺ダニ効果は投与から8時間以内に現れ始めて12時間で駆除が完了します。効果の持続期間は1ヶ月程度です。 「シンパリカ®」の安全性と副作用

　「プロコックス®」はエモデプシド（emodepside）とトルトラズリル（toltrazuril）有効成分とする犬向けの寄生虫駆除剤です。エモデプシドの駆虫対象は線虫類（犬回虫・犬鉤虫・犬鞭虫）、トルトラズリルの駆除対象はイソスポラ属（コクシジウム）という役割分担になっています。単回投与です。 「プロコックス®」の効果と副作用

　「イソオキサゾリン」（Isoxazoline, イソキサゾリンとも）とは、環状に結合した5個の原子を持つ「五員環」のうち、隣接する酸素と窒素および分子構造中のどこかに二重結合を一つだけ持つ化合物の総称です。ノミやダニに対する駆除効果が高いとして多くの動物医薬品に含まれていますが、市場流通前には想定されていなかった危険性が見えてきました。 ノミダニ駆除薬に含まれるイソオキサゾリンの危険性

　「ピリプロキシフェン」は4-フェノキシフェノキシ構造を有する昆虫成長制御剤（IGR）の一種です。コナジラミ類、アブラムシ類、アザミウマ類の幼若ホルモンとして作用することで虫のサナギ化や成虫化を阻害し、最終的に殺虫効果を発現すると考えられています。犬向け製品としては、合成ピレスロイドとともに含まれることが多いようです。 「ピリプロキシフェン」の犬における安全性

　「ディート」は蚊、ダニ、ノミ、ツツガムシ、ヒルなどに対する忌避効果を有する虫よけの一種です。殺虫効果まではありません。犬向け製品としては被毛に直接噴霧するスプレータイプが流通しています。グルーミングによって成分を舐め取ってしまう危険性がありますので要注意です。 「ディート」（DEET）の犬における安全性