犬のレッグパーセス病の病態と症状
犬のレッグパーセス病とは、太ももの骨の先端にある大腿骨頭(だったいこっとう)への血流が不足し、骨が壊死を起こしてしまった状態を言います。レッグ・ペルテス病(Legg-Calve-Perthes syndrome)とも呼ばれます。
主に体重が10キロに満たない小型犬に発症する病気で、多くは生後4ヶ月~12ヶ月(最多は7ヶ月)の間に症状を示します。全体の9割近くが片足のみに発症し、性別による罹患率に差は見られません。
犬のレッグパーセス病の症状としては以下のようなものが挙げられます。
主に体重が10キロに満たない小型犬に発症する病気で、多くは生後4ヶ月~12ヶ月(最多は7ヶ月)の間に症状を示します。全体の9割近くが片足のみに発症し、性別による罹患率に差は見られません。
犬のレッグパーセス病の症状としては以下のようなものが挙げられます。
犬のレッグパーセス病の主症状
- 足を引きずるように歩く
- 後足の筋肉の萎縮
- 痛み(触ると痛がる)
犬のレッグパーセス病の原因
犬のレッグパーセス病の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬のレッグパーセス病の主な原因
- 大腿骨頭への血流不足 大腿骨頭への血流不足がペルテス病の原因であることは分かっていますが、なぜ血流不足が起こるのかという大元の原因に関しては、いまだに不明です。本症は人間の幼児にも発症し、患者の約8割が男性という特徴があります。病名の元となったフランス人医師・Jacques CalveやGeorg Perthesは何らかの感染症が原因だとしましたが、今日では遺伝、外傷、内分泌、炎症、栄養、循環異常などの複合がペルテス病の原因だと考えられています。
- 遺伝 発症しやすい犬種がありますので、遺伝が何らかの関わりを持っていると推測されています。具体的には、マンチェスターテリア、ミニチュアピンシャー、トイプードル、レイクランドテリア、ウェストハイランドホワイトテリア、ケアーンテリアなどです。
犬のレッグパーセス病の治療
犬のレッグパーセス病の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬のレッグパーセス病の主な治療法
- 安静療法 大腿骨頭の変形が少なく、症状が軽い場合は犬を極力運動させないという安静療法が選択されます。大腿骨頭の強度が回復するまでケージに入れて動けないようにし、4~6ヶ月という長期にわたって様子を見ます。同時に鎮痛薬が投与されることもあります。
- 外科療法 大腿骨頭の壊死が広範囲で自然治癒の可能性が薄い場合は、手術によって大腿骨頭を切除します。切除後はそこに人工関節を取り付け、リハビリによって運動機能の回復を図ります。