犬の重症筋無力症の病態と症状
犬の重症筋無力症とは、神経から筋肉に対する指令がうまく伝わらず、筋肉の疲労や脱力がおこる状態のことです。
脳からの「動け」という指令は、運動神経を通じて神経の末端まで来ると、そこから「アセチルコリン」と呼ばれる物質を放出し、筋肉を収縮させます。しかし重症筋無力症においては、筋肉の側に付いているアセチルコリン・レセプターに異常があるため、脳からの指令をうまく受け取ることができません。その結果、「すぐに疲れてしまう」、「なかなか力が入らない」といった支障をきたしてしまいます。 犬の重症筋無力症の症状としては以下のようなものが挙げられます。人間でも発症する難病であり、日本では厚生労働省により特定疾患に指定されています。
脳からの「動け」という指令は、運動神経を通じて神経の末端まで来ると、そこから「アセチルコリン」と呼ばれる物質を放出し、筋肉を収縮させます。しかし重症筋無力症においては、筋肉の側に付いているアセチルコリン・レセプターに異常があるため、脳からの指令をうまく受け取ることができません。その結果、「すぐに疲れてしまう」、「なかなか力が入らない」といった支障をきたしてしまいます。 犬の重症筋無力症の症状としては以下のようなものが挙げられます。人間でも発症する難病であり、日本では厚生労働省により特定疾患に指定されています。
犬の重症筋無力症の主症状
- 筋力の低下
- 食べるのが遅い
- まぶたが落ちて眠そうな顔
- ふらふら歩く
- 朝よりも夕方の方が症状が重い
- 食道アカラシアに伴う吐出
犬の重症筋無力症の原因
犬の重症筋無力症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬の重症筋無力症の主な原因
- 遺伝 先天的に発症する犬種は、ジャックラッセルテリア、スプリンガースパニエル、スムースフォックステリアなどです。生後6~8週齢という非常に早い段階から症状を示し始めます。本来は体内に入ってきた異物を攻撃するはずの免疫システムが、なぜか自分の筋肉を攻撃することで発症する自己免疫疾患の一種とみなされます。また後天的に発症することが多い犬種は、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、ラブラドールレトリバー、ダックスフント、スコティッシュテリア、秋田犬などです。好発年齢は1~4歳と、9~13歳の2相型で、わずかにメスに多いとされます。
- 腫瘍(?) 胸腺に腫瘍がある場合に発症しやすくなると言われています。