インゲン豆の成分
インゲン豆(common bean)はマメ亜科の一年草。形や色によって非常に沢山の種類に細分されます。一例を挙げると赤インゲン豆(金時豆)、白インゲン豆(大福豆)、うずら豆、虎豆などです。
莢(さや)が柔らかい「軟莢種」(なんしょうしゅ)は「サヤインゲン」とも呼ばれ、若いさやを食べます。一方、莢(さや)が硬い「硬莢種」(こうしょうしゅ)はさやを取り除いたあとに残る成熟した種子を食べます。馴染み深いところで言うと煮豆、甘納豆、ぜんざい、菓子用の餡などです。
インゲン豆は安全?危険?
インゲン豆を犬に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはインゲン豆に関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
フィトヘマグルチニン
フィトヘマグルチニン(phytohaemagglutinin)は豆類全般に含まれるレクチンの一種。生の状態や加熱不十分なインゲン豆を摂取すると、この成分の作用で激しい嘔吐や下痢といった急性中毒症状が生じることがあります。
レクチンを無毒化するためには、80℃以上の高温で豆を十分に加熱することが必要です。特に赤インゲン豆(キドニービーン)には白インゲン豆の3倍近いフィトヘマグルチニンが含まれていますので十分な注意が必要となります。
ドライタイプのドッグフードが通常のエクストルード製法で作られている場合、加熱と加圧が十分なため毒性が残ることはないでしょう。
レクチンを無毒化するためには、80℃以上の高温で豆を十分に加熱することが必要です。特に赤インゲン豆(キドニービーン)には白インゲン豆の3倍近いフィトヘマグルチニンが含まれていますので十分な注意が必要となります。
ドライタイプのドッグフードが通常のエクストルード製法で作られている場合、加熱と加圧が十分なため毒性が残ることはないでしょう。
グレインフリーとの関係
2018年7月、アメリカ食品医薬品局(FDA)は一般的に「グレインフリー」と名の付くドッグフードと、拡張型心筋症との間に因果関係があるかもしれないとの警告を出しました。グレインフリーとは、フードの原料からとうもろこしや小麦と言ったメジャーな穀類を意図的に除外したドッグフードのことです。
健康志向ブームを受けて年々人気を増していますが、メジャーな穀類の代わりに用いられているマイナーなタンパク源が タウリン欠乏症を通じて犬の拡張型心筋症を引き起こしているのではないかと疑われています。そして心筋症を発症した犬が食べていたフードには「インゲン豆」が多く含まれていたと言います。現在も調査中で断定的なことは言えませんが、念のため頭の片隅に置いておいた方が良いでしょう。
グレインフリーと心筋症との関係性については以下のページでも詳しく解説してありますのでご参照ください。
健康志向ブームを受けて年々人気を増していますが、メジャーな穀類の代わりに用いられているマイナーなタンパク源が タウリン欠乏症を通じて犬の拡張型心筋症を引き起こしているのではないかと疑われています。そして心筋症を発症した犬が食べていたフードには「インゲン豆」が多く含まれていたと言います。現在も調査中で断定的なことは言えませんが、念のため頭の片隅に置いておいた方が良いでしょう。
グレインフリーと心筋症との関係性については以下のページでも詳しく解説してありますのでご参照ください。
ウェットタイプや手作りのドッグフードにインゲン豆が含まれている場合、どのような作り方をしているのかを確かめなければなりません。目安は100℃で最低30分の加熱が加えられているかどうかです。