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犬のファロー四徴症~症状・原因から予防・治療法まで

 犬のファロー四徴症(ふぁろーしちょうしょう)について病態、症状、原因、治療法別に解説します。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。なお当サイト内の医療情報は各種の医学書を元にしています。出典一覧はこちら

犬のファロー四徴症の病態と症状

 犬のファロー四徴症とは、心臓に4つの奇形を同時に持った状態を言います。
 具体的には肺動脈狭窄症心室中隔欠損、右心室肥大、そして大動脈の右方転移(大動脈騎乗)という4つの奇形を指し、先天的な病気であるため、生後まもなく症状を示し始めます。特に心室中隔欠損の影響が大きく、本来肺動脈から肺に流れていくはずの血液が左心室に流入してしまうと、全身への酸素供給が阻害されてチアノーゼを発症します。 犬のファロー四徴症の病態~肺動脈狭窄、心室中隔欠損、右心室肥大、大動脈の右方転移(大動脈騎乗)の模式図  犬のファロー四徴症の症状としては以下のようなものが挙げられます。
犬のファロー四徴症の主症状
犬の口腔粘膜におけるチアノーゼ
  • 呼吸困難(運動時のみ→安静時も)
  • 運動を嫌がる
  • 昏倒(酸欠による)
  • おなかがふくれる(腹水)
  • 四肢のむくみ
  • チアノーゼ(酸欠で口内粘膜が青紫になる)

犬のファロー四徴症の原因

 犬のファロー四徴症の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。
犬のファロー四徴症の主な原因

犬のファロー四徴症の治療

 犬のファロー四徴症の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬のファロー四徴症の主な治療法
  • 対症療法  疾患の原因を取り除くよりも、症状の軽減を目的とした治療が施されます。薬物療法、および激しい運動を避けて安静を保つことが主な治療となります。