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犬の代謝性アシドーシス~症状・原因から予防・治療法まで

 犬の代謝性アシドーシスについて病態、症状、原因、治療法別に解説します。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い犬の症状を説明するときの参考としてお読みください。なお当サイト内の医療情報は各種の医学書を元にしています。出典一覧はこちら

犬の代謝性アシドーシスの病態と症状

 犬の代謝性アシドーシスとは、血液中の酸性濃度が高くなりすぎた状態を言います。
 生体内における血液の酸塩基平衡はpH(7.4)になるように常に一定に保たれています。しかし何らかの理由によりこのバランスが崩れ、血液が酸性側に傾いた状態をアシドーシス(acidosis)といい、逆に塩基側に傾いた状態をアルカローシス(alkalosis)と言います。
 犬の代謝性アシドーシスの症状としては以下のようなものが挙げられます。
犬の代謝性アシドーシスの主症状
  • ぐったりして元気がない
  • 嘔吐
  • 過呼吸
  • 昏倒

犬の代謝性アシドーシスの原因

 犬の代謝性アシドーシスの原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬の代謝性アシドーシスの主な原因
  • 酸の蓄積  代謝性アシドーシスを引き起こすのは、一言で表すと酸の蓄積です。酸の過剰な産生、摂取量の増加、酸を排泄する能力の低下、消化管や腎臓からの重炭酸イオン喪失などによって引き起こされます。たとえば急性腎不全慢性腎不全などによって酸の排泄能力が低下したときに発症します。

犬の代謝性アシドーシスの治療

 犬の代謝性アシドーシスの治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬の代謝性アシドーシスの主な治療法
  • 基礎疾患の治療  別の疾病によって代謝性アシドーシスが引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。たとえば急性腎不全慢性腎不全が原因の場合は、それら疾患への治療が優先されます。