プロピレングリコールとは何か?
プロピレングリコール(propylene glycol)とは酸化プロピレンの加水分解によって製造される人工物質です。ほぼ無色無臭の粘っこい液体で、わずかな甘みを持っています。毒性が低いことから保湿剤、潤滑剤、乳化剤として医薬品、化粧品、食品などに広く使用されています。
なお名前は似ていますが、不凍液などに用いられる「エチレングリコール」とは全くの別物です。こちらは犬における最小致死量が4.2~6.6mL/kgという高い毒性を有していますので混同しないようご注意ください。
プロピレングリコールの化学構造式は以下です。 成分の分類上は「増粘安定剤」に属し、フードの食感を変えて犬の食いつきを良くする作用を持っています。
なお名前は似ていますが、不凍液などに用いられる「エチレングリコール」とは全くの別物です。こちらは犬における最小致死量が4.2~6.6mL/kgという高い毒性を有していますので混同しないようご注意ください。
プロピレングリコールの化学構造式は以下です。 成分の分類上は「増粘安定剤」に属し、フードの食感を変えて犬の食いつきを良くする作用を持っています。
プロピレングリコールの安全性情報・概要
- 厚生労働省=指定添加物
- IARC=発がん性なし
- EFSA=使用基準500mg(5歳未満は50mg)/体重1kg/日
- JECFA=使用基準25mg/体重1kg/日
- ペットフード=犬のADIは2g/体重1kg/日
日本での使用基準
プロピレングリコールは日本の厚生労働省によって指定添加物として認可されており、さまざまな食品に製造用剤や品質保持剤として用いられています。
生めん、いかくん製品の使用基準は2%まで。ギョウザ、シュウマイ、春巻き及びワンタンの皮の使用基準は1.2%まで。その他の食品の使用基準は0.6%までと規定されています。
生めん、いかくん製品の使用基準は2%まで。ギョウザ、シュウマイ、春巻き及びワンタンの皮の使用基準は1.2%まで。その他の食品の使用基準は0.6%までと規定されています。
海外での使用基準
ドッグフードに入れると危険?
日本国内においてはペットフード安全法によって犬における一日摂取許容量(ADI)が体重1kg当たり2gまでと規定されています。過剰摂取した場合の症状は元気消失、運動失調(足元がふらつく)、発作、けいれん、パンティング(あえぎ呼吸)、貧血などです。2015年には米国において、ドッグフードに含まれるプロピレングリコールによって健康被害を受けたとする消費者たちにより、ネスレピュリナが訴えられるという出来事がありました。
アメリカにあるペットの中毒のコールセンター「PET POISON HELPLINE」ではプロピレングリコールが軽度~中等度の症状を引き起こす中毒成分としてカウントされています。使用基準を無視した過剰摂取には要注意です。