牛脂の成分
牛脂(ぎゅうし)とは牛の脂身から製造される動物性油脂の一種。「ヘット」(fett, ドイツ語)や「タロウ」(tallow, 英語)などとも呼ばれます。骨格筋に挟まれる形で存在している脂身を原料としたもので、骨から抽出された「牛骨油」とは別物です。
切り取った脂身をそのまま塊にするわけではなく、高圧下で加熱蒸気を当てて溶出したり、窯などで煮込みながらゆっくり抽出します。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がほぼ半分ずつ含まれていますが、不飽和脂肪酸の方はほとんどが「一価不飽和脂肪酸」ですので、リノール酸やリノレン酸と言った「多価不飽和脂肪酸」の供給源としては適していません。
なお製造工程については「牛を原料としたドッグフードの成分」の方で詳しく解説してありますのでそちらをご参照ください。
なお製造工程については「牛を原料としたドッグフードの成分」の方で詳しく解説してありますのでそちらをご参照ください。
牛脂は安全?危険?
牛脂を犬に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのは牛脂に関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
異常プリオン(狂牛病)
牛を原料とした食材で問題となるのがプリオン病です。プリオン病とは体の中に産生される蛋白質が異常化することで発生する疾患のことで、ウイルスや細菌といった病原性微生物によって引き起こされる感染症と似ていますが全くの別物です。
1986年、イギリス国内において最初のウシ海綿状脳症(BSE)、いわゆる「狂牛病」が確認されたことから、世界中の食肉市場で混乱が起こり、各国で急いで対策法案が制定されていきました。日本も例外ではなく、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」および「牛海綿状脳症対策特別措置法」により、BSEの感染源となりうる原料を飼料として利用することが制限されています。
牛脂に関して言うと、異常プリオンによる汚染の可能性がないことから2012年、「牛、めん羊、山羊」から取れた食用脂肪を原料とする肉粉のペットフードへの使用が解禁されました。ただし牛脂の製造業者には以下の要件を満たすことが求められています
盲点なのは、海外で製造されたペットフードを輸入する場合です。ペットフードは家畜用の飼料ではありませんので植物検疫にも動物検疫にも引っかかりません。ペットフードを輸入した企業が受入規格を設けており、フードメーカーの生産工程や海外から輸入したフードをしっかりとチェックしているかどうかは直接問い合わせる必要があります。
1986年、イギリス国内において最初のウシ海綿状脳症(BSE)、いわゆる「狂牛病」が確認されたことから、世界中の食肉市場で混乱が起こり、各国で急いで対策法案が制定されていきました。日本も例外ではなく、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」および「牛海綿状脳症対策特別措置法」により、BSEの感染源となりうる原料を飼料として利用することが制限されています。
牛脂に関して言うと、異常プリオンによる汚染の可能性がないことから2012年、「牛、めん羊、山羊」から取れた食用脂肪を原料とする肉粉のペットフードへの使用が解禁されました。ただし牛脂の製造業者には以下の要件を満たすことが求められています
牛脂の製造業者の要件
- 肉粉等の製造原料としては、と畜場で特定危険部位が除去されていることが確実な脂肪を用いる
- 肉粉等の製造に当たっては、原料及び製品の数量等を記録・管理する
- ペットフードの原料として用いる肉粉の輸送に当たっては、専用の容器を用いるとともに、トレーサビリティを確保するため「肉粉等供給管理票」による管理を行う
ペットフード製造業者の要件
- 肉粉等を使用したペットフードは、家畜・養殖魚用飼料の製造工程と分離した工程で製造する
- 製造するペットフードは、荷姿からペットフードであることが容易にわかる「リテール製品」に限定する
- 肉粉等を用いてペットフードを製造する際は、原料及び製品の数量等を記録・管理する
盲点なのは、海外で製造されたペットフードを輸入する場合です。ペットフードは家畜用の飼料ではありませんので植物検疫にも動物検疫にも引っかかりません。ペットフードを輸入した企業が受入規格を設けており、フードメーカーの生産工程や海外から輸入したフードをしっかりとチェックしているかどうかは直接問い合わせる必要があります。
安全性に関する詳しい内容は「牛を原料としたドッグフードの成分」もご参照ください。