ルリジサ油の成分
ルリジサ(Borago officinalis)は南スペインやモロッコが原産と考えられているムラサキ科一年草。ルリヂシャ、ルリチシャなどとも呼ばれます。
ルリジサ油と言った場合は、種子から採取した油のことを指し、ボリジ油、ボラージ油といった呼び方もあります。また日本国内では「ルリジサ」が天然香料基原物質に数えられています。
ルリジサ油は安全?危険?
ルリジサ油を犬に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはルリジサ油に関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
γ-リノレン酸
γ-リノレン酸はα-リノレン酸の構造異性体。「γ」は「ガンマ」と読みます。α-リノレン酸がオメガ3脂肪酸であるのに対し、γ-リノレン酸はオメガ6脂肪酸に属するというのが大きな違いです。体内ではアラキドン酸となり、プロスタグランジン、ロイコトリエンなど、生理作用の強いエイコサノイドに転換されます。
ルリジサ油の脂肪酸は飽和脂肪酸(パルミチン酸やステアリン酸)が12~18%、残りは不飽和脂肪酸で構成されています。中でも豊富なのはリノール酸(30~40%)やγ-リノレン酸(18~25%)です。ルリジサ油を原料としたサプリメントはほとんどの場合、これらのオメガ6脂肪酸を効果的に摂取できることを謳(うた)っています。
γ-リノレン酸は、人を対象とした調査では糖尿病に起因する神経機能の悪化抑制、関節リウマチの症状軽減、体重や体脂肪の増加抑制、急性呼吸促迫症 (ARDS)の症状軽減といった作用が示唆されています。
ルリジサ油の脂肪酸は飽和脂肪酸(パルミチン酸やステアリン酸)が12~18%、残りは不飽和脂肪酸で構成されています。中でも豊富なのはリノール酸(30~40%)やγ-リノレン酸(18~25%)です。ルリジサ油を原料としたサプリメントはほとんどの場合、これらのオメガ6脂肪酸を効果的に摂取できることを謳(うた)っています。
γ-リノレン酸は、人を対象とした調査では糖尿病に起因する神経機能の悪化抑制、関節リウマチの症状軽減、体重や体脂肪の増加抑制、急性呼吸促迫症 (ARDS)の症状軽減といった作用が示唆されています。
アトピー性皮膚炎の改善?
アトピー性皮膚炎を抱えた21頭の犬をランダムで3つのグループに分け、さまざまなオイルを含んだサプリメントを投与する比較実験が行われました(:Harvey, 1999)。サプリメントの種類は「ルリジサ油176mg/kg」「ルリジサ油88mg/kg」「オリーブオイル204mg/kg」の3種類です。
8週間後、かゆみ、紅斑、浮腫、自傷の度合い、およびトータルでの皮膚の状態を評価したところ、ルリジサ油を給餌されていた2グループにおいては紅斑、自傷、トータルスコアの改善が見られたと言います。
8週間後、かゆみ、紅斑、浮腫、自傷の度合い、およびトータルでの皮膚の状態を評価したところ、ルリジサ油を給餌されていた2グループにおいては紅斑、自傷、トータルスコアの改善が見られたと言います。
ピロリジジンアルカロイド
ピロリジジンアルカロイドは植物が作る天然物の一種。ピロリジジン環構造を含む600種類以上のアルカロイドの総称で、キク科、ムラサキ科、マメ科などに多く含まれています。
JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)やEFSA(欧州食品安全機関)における1日の上限摂取量はデータがありませんが、「オランダ国立公衆衛生環境研究所」(RIVM)ではハーブティーとハーブ入り食品に含まれるピロリジジンアルカロイドの基準値に関し1μg/kgという使用基準を示しています(:食品安全委員会)。
JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)やEFSA(欧州食品安全機関)における1日の上限摂取量はデータがありませんが、「オランダ国立公衆衛生環境研究所」(RIVM)ではハーブティーとハーブ入り食品に含まれるピロリジジンアルカロイドの基準値に関し1μg/kgという使用基準を示しています(:食品安全委員会)。
ルリジサの葉、花、種には肝毒性があるピロリジジンアルカロイドが含まれているため、除去していることが明確でない製品の摂取は避けた方が無難です。毒性に関する十分なデータが人間においても動物においてもないため、妊娠中や授乳中の摂取は控えることが推奨されます。