フマル酸とは何か?
フマル酸(fumaric acid)とは自然界に広く存在する成分で、カラクサケマン属(Fumaria officinalis)から単離されたことにちなんで命名されています。
工業的には無水マレイン酸を原料として生成されるのが一般的です。フマル酸は生体内に広く存在するジカルボン酸の一種で、クエン酸回路においてはコハク酸の酸化により生成され、リンゴ酸に変換されます。食品として摂取したフマル酸は速やかに代謝され、組織内に蓄積することはないとされています。化学構造式は以下です。 成分の分類上は「酸味料・調味料」に属し、フードの味を変えて犬の食いつきを良くする作用を持っています。
工業的には無水マレイン酸を原料として生成されるのが一般的です。フマル酸は生体内に広く存在するジカルボン酸の一種で、クエン酸回路においてはコハク酸の酸化により生成され、リンゴ酸に変換されます。食品として摂取したフマル酸は速やかに代謝され、組織内に蓄積することはないとされています。化学構造式は以下です。 成分の分類上は「酸味料・調味料」に属し、フードの味を変えて犬の食いつきを良くする作用を持っています。
フマル酸の安全性情報・概要
- 厚生労働省=指定添加物
- IARC=発がん性なし
- EFSA=飼料1kg中20gまで
- JECFA=使用基準未設定
- ペットフード=データなし
日本での安全性情報
フマル酸は日本では厚生労働省によって指定添加物として認可されており、フマル酸が酸味料、フマル酸一ナトリウムが調味料として飲料やベーキングパウダーに用いられています。使用基準は特に設定されていません。
海外での安全性情報
ドッグフードに入れると危険?
犬を対象として行われた2年間に及ぶフマル酸原体の亜急性毒性試験では、健康状態に大きな影響はなかったとされています(:環境省・安全性評価資料)。この事実からNOAEL(動物を使った毒性試験において何ら有害作用が認められなかった用量レベル)は設定されていません。
ラットを対象としたフマル酸80%水和剤の毒性実験では、LD50(半数致死量)がオスで体重1kg当たり10,700mg、メスで9,300mgと報告されています。またラットを対象としたフマル酸一ナトリウムの経口試験では、LD50が体重1kg当たり10,000mg、ウサギを対象としたフマル酸二ナトリウムの経口試験では、LD50が体重1kg当たり3,600~4,800mgとされています。
ラットを対象としたフマル酸80%水和剤の毒性実験では、LD50(半数致死量)がオスで体重1kg当たり10,700mg、メスで9,300mgと報告されています。またラットを対象としたフマル酸一ナトリウムの経口試験では、LD50が体重1kg当たり10,000mg、ウサギを対象としたフマル酸二ナトリウムの経口試験では、LD50が体重1kg当たり3,600~4,800mgとされています。
環境省がフマル酸に関する安全性評価を行い、PDFファイルで公開しています。ドッグフードにはほとんど含まれていませんが興味のある方はどうぞ。