アガリクスの成分
アガリクス(agaricus)とはヒメマツタケやカワリハラタケとも呼ばれるきのこの一種。ブドウ糖(グルコース)がβ結合によって数百から数千連なった構造を持つ「β-グルカン」を細胞壁中に豊富に含んでいます。
人間向けに市販されているヒメマツタケ抽出物やアガリクス製品のβ-グルカン量は、製品により大きな格差があります。そのため厚生労働省ではアガリクス(カワリハラタケ)を含む製品に関するQ&Aというページを設け、一般消費者に対して注意喚起を行っています。
アガリクスは安全?危険?
アガリクスを犬に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはアガリクスに関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。
β-グルカン
β-グルカンとはブドウ糖(グルコース)がβ結合によって数百から数千連なった構造を持つ分子のこと。ヒメマツタケ抽出物や市販アガリクス製品に含まれるβ-グルカン量は製品により差があり、また構造特性や分子量もキノコの種類によって大きく異なります。一般的に「抗がん効果がある」とか「免疫力を高める」とされていますが、科学的に実証したデータは今の所ありません。
それどころか2005年には、市場に流通していたアガリクスを含有する代表的な3製品のうち1製品において発がんの過程の一部である「プロモーション作用」が認められたことから、厚生労働省の要請を受けたメーカー(キリンウェルフーズ)が当該商品を自主回収するという騒動が起こっています(:厚生労働省)。この作用は摂取目安量の約5倍から10倍という高濃度で引き起こされたものでしたが、アガリクスが生体内でどのような副作用を引き起こすのかに関しては完全に解明されているわけではありません。
健康被害として非常に多く報告されているのは肝障害です。ラットを対象とした無毒性量(NOAEL)の調査では、ヒメマツタケの菌糸体および子実体より水で抽出して得られた抽出物の経口投与で体重1kg当たり1日2,600~3,000mg程度と報告されています。
一方人間を対象として日本国内で行われた調査では、健常成人11名(平均43.6歳)にアガリクスを1日9gの割合で6ヶ月間摂取させたところ、体調、肝機能、腎機能に変化は無く、有害事象も認められなかったとのこと。
それどころか2005年には、市場に流通していたアガリクスを含有する代表的な3製品のうち1製品において発がんの過程の一部である「プロモーション作用」が認められたことから、厚生労働省の要請を受けたメーカー(キリンウェルフーズ)が当該商品を自主回収するという騒動が起こっています(:厚生労働省)。この作用は摂取目安量の約5倍から10倍という高濃度で引き起こされたものでしたが、アガリクスが生体内でどのような副作用を引き起こすのかに関しては完全に解明されているわけではありません。
健康被害として非常に多く報告されているのは肝障害です。ラットを対象とした無毒性量(NOAEL)の調査では、ヒメマツタケの菌糸体および子実体より水で抽出して得られた抽出物の経口投与で体重1kg当たり1日2,600~3,000mg程度と報告されています。
一方人間を対象として日本国内で行われた調査では、健常成人11名(平均43.6歳)にアガリクスを1日9gの割合で6ヶ月間摂取させたところ、体調、肝機能、腎機能に変化は無く、有害事象も認められなかったとのこと。
ラベルの法律違反に注意!
アガリクスは法律上、「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)」に区分されています。つまり裏を返せば、医薬品的効能効果を宣伝したら医薬品と判断され、効果や効き目に関する実証データを国に提出して認可を受ける必要があるということです。
しかし実際には、動物用医薬品として認可されていないにもかかわらず、「免疫力を改善する」「肝機能改善に作用する」「薬による副作用を軽減する」「術後の回復を早める」といった効能を宣伝している犬用のサプリメントが売られています。
こうした商品はそもそも医薬品ではなく、単なるペットフードであるにもかかわらず効能効果を標ぼうしていますので、薬機法の第68条「未承認医薬品の広告」違反となる可能性があります。
しかし実際には、動物用医薬品として認可されていないにもかかわらず、「免疫力を改善する」「肝機能改善に作用する」「薬による副作用を軽減する」「術後の回復を早める」といった効能を宣伝している犬用のサプリメントが売られています。
こうした商品はそもそも医薬品ではなく、単なるペットフードであるにもかかわらず効能効果を標ぼうしていますので、薬機法の第68条「未承認医薬品の広告」違反となる可能性があります。
犬に対する健康効果をデータで実証し、動物用医薬品として認可を受けた商品はありませんので、誇大広告には十分気をつけて下さい。またそもそも、犬におけるアガリクスの安全性、危険性、および適正量に関するデータは存在していません。