デヒドロ酢酸ナトリウムとは何か?
デヒドロ酢酸ナトリウム(sodium dehydroacetate)とは防カビや防腐剤として用いられるデヒドロ酢酸にナトリウムが結合した化合物の一種です。以下のような化学構造式で表されます。
成分の分類上は「保存料」に属し、ドッグフードの鮮度や質を保つ作用を持っています。
デヒドロ酢酸ナトリウムの安全性情報・概要
- 厚生労働省=指定添加物
- IARC=発がん性なし
- EFSA=使用基準なし
- JECFA=使用基準なし
- ペットフード=使用基準なし
日本での使用基準
海外での使用基準
ドッグフードに入れると危険?
4頭の犬を対象とし、体重1kg当たり160mgのデヒドロ酢酸を経口もしくは静脈経由で投与したところ、1時間半から2時間で血中最高濃度(0.22~0.26/mL)に達し、その後3~4日かけて緩やかに減少していったといいます。変異原性や催奇形性は確認されておらず、皮膚刺激性や感作性(アレルギーの原因物質になること)もないとされています(:International Journal of Toxicology, 1985)。
一方、デヒドロ酢酸を高用量で経口投与すると急性毒性を発揮しますので要注意です。犬を対象とし、体重1kg当たり200mgのデヒドロ酢酸を経口投与したところ、一時的なひっかき行動が見られたほか、2~4日後に死亡したといいます。また体重1kg当たり400mgのデヒドロ酢酸ナトリウムを経口投与したところ、運動失調や嘔吐が現れ、72時間後に死亡が確認されたとのこと。さらに体重1kg当たり500mgのデヒドロ酢酸を経口投与したところ10時間後に死亡したという報告もあります。
デヒドロ酢酸はまた慢性毒性も有しています。体重1kg当たり1日80mgのデヒドロ酢酸を経口摂取した犬においては、食欲不振、流涎(よだれ)、13~33%の体重減少、痙攣が起こり、10~23日後に死亡が確認されたといいます。別の調査では体重1kg当たり1日50mgのデヒドロ酢酸を週に6日のペースで200日に渡って経口投与しましたが、こちらの試験では何ら有害反応が見られなかったことから、この辺りが犬における摂取許容量ではないかと推測されています。
一方、デヒドロ酢酸を高用量で経口投与すると急性毒性を発揮しますので要注意です。犬を対象とし、体重1kg当たり200mgのデヒドロ酢酸を経口投与したところ、一時的なひっかき行動が見られたほか、2~4日後に死亡したといいます。また体重1kg当たり400mgのデヒドロ酢酸ナトリウムを経口投与したところ、運動失調や嘔吐が現れ、72時間後に死亡が確認されたとのこと。さらに体重1kg当たり500mgのデヒドロ酢酸を経口投与したところ10時間後に死亡したという報告もあります。
デヒドロ酢酸はまた慢性毒性も有しています。体重1kg当たり1日80mgのデヒドロ酢酸を経口摂取した犬においては、食欲不振、流涎(よだれ)、13~33%の体重減少、痙攣が起こり、10~23日後に死亡が確認されたといいます。別の調査では体重1kg当たり1日50mgのデヒドロ酢酸を週に6日のペースで200日に渡って経口投与しましたが、こちらの試験では何ら有害反応が見られなかったことから、この辺りが犬における摂取許容量ではないかと推測されています。
デヒドロ酢酸は高用量で急性・慢性の経口毒性を発揮します。人間向けの食品にはほぼ使われていない成分ですので、ペットフードのラベルに記載されているとあまりいい気分はしませんね。