カルミン酸色素とは何か?
カルミン酸色素とは食品を赤く染めるときに用いられる着色料です。コチニール色素やカルミンレッドとも呼ばれます。南ヨーロッパやメキシコに生息しているカメムシの一種を乾燥させ、体内に蓄積されている色素を抽出して作られます。
成分の分類上は「着色料」に属し、フードの色合いを調整して犬の食いつきを良くする作用を持っています。
カルミン酸色素の安全性情報・概要
- 厚生労働省=既存添加物
- IARC=発がん性なし
- EFSA=使用基準132mg/飼料1kg
- JECFA=使用基準なし
- ペットフード=データなし
日本での安全性情報
日本においてカルミン酸色素は厚生労働省によって既存添加物に認可されており、主に着色料として用いられます。
食品添加物リストによる定義は「エンジムシ(Dactylopius coccus Costa)から得られたカルミン酸を主成分とするもの」です。エンジムシはコチニールカイガラムシとも呼ばれます。使用基準は特に設定されていません。
食品添加物リストによる定義は「エンジムシ(Dactylopius coccus Costa)から得られたカルミン酸を主成分とするもの」です。エンジムシはコチニールカイガラムシとも呼ばれます。使用基準は特に設定されていません。
海外での安全性情報
カルミン酸色素(コチニール色素)はIARC(国際がん研究機関)によって発がん性が確認されておらず、またJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でも一日摂取許容量(ADI)が設定されていません。
一方、EFSA(欧州食品安全機関)ではこれまでラットを対象として得られたNOAELである500mg(体重1kg/日)を安全係数である100で割った5mg(体重1kg/日)を犬におけるカルミンのADIとしてきました(※カルミン酸に換算すると2.5mg)。しかし2022年にこの基準値の見直しが行われ、体重ベースの目安に代わって「カルミン264mg(カルミン酸132mg)/飼料1kg」というフード重量ベースの目安が採用されています。
一方、EFSA(欧州食品安全機関)ではこれまでラットを対象として得られたNOAELである500mg(体重1kg/日)を安全係数である100で割った5mg(体重1kg/日)を犬におけるカルミンのADIとしてきました(※カルミン酸に換算すると2.5mg)。しかし2022年にこの基準値の見直しが行われ、体重ベースの目安に代わって「カルミン264mg(カルミン酸132mg)/飼料1kg」というフード重量ベースの目安が採用されています。
ドッグフードに入れると危険?
犬に対してカルミン酸色素を長期的に与えた場合の安全性や危険性に関してはよくわかっていません。ラットにおいて発がん性や毒性は確認されていませんが、昆虫由来のタンパク質を原因とするアレルギー反応(アナフィラキシー)の症例が少数ながら報告されています。
色素の原料が「虫」というのは驚きですね…。カメムシをサボテンなどに寄生させて大量に収集します。虫が大丈夫な方は動画がありますのでどうぞ。