トップ犬の食事ドッグフード成分・大辞典着色料カラメル色素

カラメル色素~意味や目的から安全性まで

 ドッグフードのラベルに記された「カラメル色素」。この成分の意味・目的から安全性までを詳しく解説します。何のために含まれ、犬の健康にどのような作用があるのでしょうか?
成分含有製品 ドッグフードにどのような成分が含まれているかを具体的に知りたい場合は「ドッグフード製品・大辞典」をご覧ください。原材料と添加物を一覧リスト化してまとめてあります。

カラメル色素とは何か?

 カラメル色素とは砂糖、グルコース、でん粉加水分解物、糖蜜などの炭水化物を熱処理して得られた色素の総称です。亜硫酸化合物とアンモニウム化合物を使用しているかどうかの組み合わせによりカラメルI~IVまでの4種類があります。カラメルI~IVの色合い一覧 成分の分類上は「着色料」に属し、フードの色合いを調整して犬の食いつきを良くする作用を持っています。
カラメル色素の安全性情報・概要
  • 厚生労働省=既存添加物
  • IARC=発がん性なし
  • EFSA=JECFAに準じる
  • JECFA=使用基準160~200mg/体重1kg/日
  • ペットフード=不明

日本での安全性情報

 日本では厚生労働省によって「カラメルI~IV」の4種が既存添加物の「着色料製造用剤」として認可されています。使用基準は特に設定されていません。食品添加物リストによる定義は以下です。
カラメルの種類と定義
  • カラメルIでん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物を、熱処理して得られたもの、または酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、亜硫酸化合物及びアンモニウム化合物を使用していないもの。
    【主な含有食品】ウイスキー | アルコール飲料 | ペットフード | クッキー | クラッカー | シリアルバー | レモネード | ジュース | ココア
  • カラメルIIでん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、亜硫酸化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、アンモニウム化合物を使用していないもの。
    【主な含有食品】紅茶 | ワイン | ラム酒 | ウィスキー | ブランデー | コニャック | シェリー酒 | ビネガー(お酢) | スナック
  • カラメルIIIでん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、アンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもので、亜硫酸化合物を使用していないもの。
    【主な含有食品】ビール | シリアル | ペットフード | お菓子類 | バーベキューソース
  • カラメルIVでん粉加水分解物、糖蜜または糖類の食用炭水化物に、亜硫酸化合物及びアンモニウム化合物を加えて、またはこれに酸もしくはアルカリを加えて熱処理して得られたもの。
    【主な含有食品】ソフトドリンク | バルサミコ酢 | コーヒー | チョコレート | ココア | ペットフード | ソース | スープ

海外での安全性情報

 カラメル色素はIARC(国際がん研究機関)によって発がん性は確認されていません。
 カラメル色素のJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)基準では、人間における一日許容摂取量に関してカラメルIが基準なし、IIが0~160mg/kg、IIIが0~200mg/kg、IVが0~200mg/kgとされています。

ドッグフードに入れると危険?

 カラメル色素を犬に対して長期的に与えた場合の安全性や危険性に関してはよくわかっていません。
人間の食品に関しては、「長いこと使っているけど健康被害に関する報告がないから恐らく大丈夫だろう」という憶測のもと使用されています。ペットフードにおいても同様です。