詳細
調査を行ったのは、アメリカ食品医薬品局(FDA)の免疫生物学チーム。「NPC2」と呼ばれるタンパク質の合成に関わる遺伝子を酵母(イースト)とバクテリアに組み込んで人工タンパク質を生成した後、犬アレルギー患者71人と非患者30人から採取した血液サンプルを用いてアレルギー反応が出るかどうかを確認しました。その結果、アレルギー患者のうち10人(14%)の血液はバクテリア由来のNPC2に対し、そして12人(17%)の血液は酵母由来のNPC2に対して、アレルギー症状を生み出す特異的IgEを保有していたといいます。
こうした結果から研究チームは、「NPC2」が第7番目の犬アレルゲン「Can f 7」であるとの結論に至りました。犬アレルギー患者における血清陽性率は10~20%程度と推測されています。
こうした結果から研究チームは、「NPC2」が第7番目の犬アレルゲン「Can f 7」であるとの結論に至りました。犬アレルギー患者における血清陽性率は10~20%程度と推測されています。
- NPC2
- 「NPC2」(Niemann-Pick type C2)は細胞の中にある小器官「リソソーム」内にあり、コレステロールと結合する性質を持ったタンパク質のことです。アレルゲンの認識に関わる「MD-2関連脂質認識タンパク質」の一種に分類されます。