詳細
2009年、「におい・かおり環境学会誌」(41巻・1号)の中で、犬が発する匂いに関するユニークな報告が行われました。内容は、環境中の悪臭を測定するときに用いられる「三点比較式臭袋法」と呼ばれる試験を用い、シャンプーをしていない犬の体臭を客観的にデータ化するというものです。
- 三点比較式臭袋法
- 臭気の濃度判定を行う際に用いられる試験法の一種。無臭2個+有臭1個からなる3個の袋を用意し、評価者が「どれが有臭袋かわかりません」という状態になるまで臭いを希釈していくことで濃度を計量する。
シャンプーと犬の体臭の関係
- シャンプー禁止期間と臭気指数は比例関係にある
- 臭気指数は24日目でピークに達する
- 臭気指数と臭気濃度との間に統計的な関連性はない
- 臭気指数が上がると快・不快度も上がるが統計的に有意とまでは言えない
解説
犬の体臭は非常に多くの要因によって左右されます。具体的には体の大きさ、被毛の長さ、年齢、性別、よだれの量、家庭環境などです。また雨粒に含まれるバクテリアが獣臭の原因になっている可能性もありますので、「外出頻度」も要因の1つとして数えてよいでしょう。
調査の中で、シャンプー禁止100日の犬と105日の犬とで臭気指数に大きな開き(10:18)があった事実は注目に値します。両者の大きな違いは、指数が低かった100日の犬の方が屋外で飼育されているという点でした。この事実は、紫外線による殺菌効果で被毛中のバクテリアの繁殖が抑えられたことを意味しているのかもしれません。
まとめると、犬の体臭予防として推奨されるのは、犬を屋外に連れ出して「適度に日光にあたらせる」ことと、「月に1回のシャンプー」のようです。ただし生乾きの状態で犬を長時間放置しておくと、皮膚や被毛に生息している微生物から代謝産物が放出されて逆に悪臭の原因になってしまいますので、シャンプー後は手早く乾かすことをおすすめします。
調査の中で、シャンプー禁止100日の犬と105日の犬とで臭気指数に大きな開き(10:18)があった事実は注目に値します。両者の大きな違いは、指数が低かった100日の犬の方が屋外で飼育されているという点でした。この事実は、紫外線による殺菌効果で被毛中のバクテリアの繁殖が抑えられたことを意味しているのかもしれません。
まとめると、犬の体臭予防として推奨されるのは、犬を屋外に連れ出して「適度に日光にあたらせる」ことと、「月に1回のシャンプー」のようです。ただし生乾きの状態で犬を長時間放置しておくと、皮膚や被毛に生息している微生物から代謝産物が放出されて逆に悪臭の原因になってしまいますので、シャンプー後は手早く乾かすことをおすすめします。