犬の会陰ヘルニアの病態と症状
犬の会陰ヘルニアとは、お尻部分を覆っている骨盤隔膜(こつばんかくまく)と呼ばれる膜に異常があり、骨盤内の臓器が外側に飛び出してしまった状態のことです。
会陰ヘルニアには、臓器の脱出部位によって「坐骨型」、「腹側型」、「背側型」、「尾側型」という4タイプがありますが、最も多いのが「尾側型」です。これは、しっぽに沿って走っている「尾骨筋」(びこつきん)、「肛門挙筋」(こうもんきょきん)と、肛門の周囲をぐるっと取り囲んでいる「外肛門括約筋」(がいこうもんかつやくきん)の間でヘルニアが生じる状態を指します。 外に飛び出す臓器は、脂肪組織、直腸、膀胱などいろいろです。おなかの前方にあるはずの膀胱が出てしまった場合は、締め付けによっておしっこが出なくなり、より重篤な症状につながりやすくなります。 犬の会陰ヘルニアの主な症状は以下です。好発年齢は5歳以上とされます。また、似た外観を示すものとして肛門嚢炎がありますが、会陰ヘルニアは一般的に、肛門嚢炎よりもはるかに大きなコブを形成します。
会陰ヘルニアには、臓器の脱出部位によって「坐骨型」、「腹側型」、「背側型」、「尾側型」という4タイプがありますが、最も多いのが「尾側型」です。これは、しっぽに沿って走っている「尾骨筋」(びこつきん)、「肛門挙筋」(こうもんきょきん)と、肛門の周囲をぐるっと取り囲んでいる「外肛門括約筋」(がいこうもんかつやくきん)の間でヘルニアが生じる状態を指します。 外に飛び出す臓器は、脂肪組織、直腸、膀胱などいろいろです。おなかの前方にあるはずの膀胱が出てしまった場合は、締め付けによっておしっこが出なくなり、より重篤な症状につながりやすくなります。 犬の会陰ヘルニアの主な症状は以下です。好発年齢は5歳以上とされます。また、似た外観を示すものとして肛門嚢炎がありますが、会陰ヘルニアは一般的に、肛門嚢炎よりもはるかに大きなコブを形成します。
犬の会陰ヘルニアの主症状
- 会陰部のふくらみ
- うんちが出にくい(しぶり)
- おしっこが出にくい
- 尿毒症(膀胱の場合)
犬の会陰ヘルニアの原因
犬の会陰ヘルニアの原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
犬の会陰ヘルニアの主な原因
犬の会陰ヘルニアの治療
犬の会陰ヘルニアの治療法としては、主に以下のようなものがあります。
犬の会陰ヘルニアの主な治療法
- 外科手術 発症部位を修復するような外科手術が施されます。具体的には、結腸や膀胱をおなかの中に固定する手術や、筋肉の裂け目を縫ってしまう手術などです。また、男性ホルモンが何らかのかかわりを持っている可能性があるため、去勢手術も併せて行われます。
- 投薬治療 傷口における二次感染を予防するため、抗生物質が投与されることもあります。
- 便軟化剤 直腸に便がたまってヘルニアを起こさないよう、うんちを柔らかくする便軟化剤が投与されることもあります。