トップ有名な犬一覧保持記録で有名な犬チェイサー

チェイサー

 1,022もの言葉を覚えたことで有名な天才犬「チェイサー」について解説します。

チェイサーとは?

 チェイサー(2004~)はサウスカロライナ州スパータンバーグに暮らすボーダーコリーで、元ワッフォード大学の心理学者ジョン・ピリー氏の飼い犬です。
リコやベッツィを追い抜き、単語記憶数ナンバーワンに輝いたボーだコリーのチェイサー  2004年、ピリー氏は科学雑誌「サイエンス」で読んだ「天才犬リコ」に関する記事に触発され、「自分でもやってみよう」と思い立ちます。さっそく近所のブリーダーからリコと同じ犬種であるボーダーコリーを譲り受け、「チェイサー」と名づけて訓練を開始しました。
 訓練は1日4~5時間、1日1~2語のペースで約3年間続けられました。その結果チェイサーは、800種類のぬいぐるみ、116種類のボール、26種類のフリスビーを聞き分けることができるようになったといいます。最終的に彼が記憶した総単語数は、天才犬として有名なリコ(200語)やベッツィ(340語)をはるかに超え、「1,022語」にまで達しました。この結果は科学誌「Behavioural Processes」の2011年2月号で発表されています。 The New York Times Behavioural Processes

チェイサーの写真・動画

 以下でご紹介するのは、1,022もの言葉を覚えたことで有名な天才犬「チェイサー」の写真と動画です。 1022の単語を聞き分けるボーダーコリー・チャイサー
 カナダの心理学者スタンレー・コレン氏は、200以上の犬種をテストした結果、「最も学習能力が高いのはボーダーコリーだ」と結論付けている。また他の天才犬リコやベッツィの研究に参加した認知心理学者のジュリアンヌ・カミンスキー氏は、「牧羊犬として羊飼いの命令に従うことを使命としてきたボーダーコリーは、長い歴史の中で人の言葉を聞き分ける聴力と集中力を高めてきた」と考えている。写真の出典はこちら
200以上の単語を記憶した、元祖・天才犬のリコ
 元祖天才犬として有名なボーダーコリーのリコ(1994~2008)は、一度覚えた言葉を4週間忘れず、「とってこい」では40回中37回正解(92.5%)というを記録を打ち立てた。写真の出典はこちら
340の単語を記憶したボーダーコリー・ベッツィ
 ベッツィは、340語もの言葉を聞き分けることで有名なメスのボーダーコリー。彼女は新しい単語をたった2回練習するだけで覚え、40回の試技で38回(95%)という素晴らしい正解率を見せた。また二次元の画像を見るだけで対象物を見分け、該当するものを持ってくることができたとも。彼女のこの記憶力は、霊長類や人間の幼児に匹敵すると評されている。写真の出典はこちら
1,000の単語を知る犬
 以下でご紹介するのは、チェイサーが「ABC News」に出演したときの動画です。彼は「聞いたことのない言葉を聞いたときは、見たことのない物をとってくる」という芸当ができることから、頭の中で「知らない言葉=知らないもの」という予測が行われていたものと考えられています。 元動画は→こちら