AKCトップ30犬種とC-BARQ
以下でご紹介するのは、イギリスのJ.サーペルらがアメリカ犬種協会(AKC)に登録されている犬の内、人気においてトップ30までにランキングされている犬種を対象として行った「C-BARQ」テストの結果です(出典:Domestic Dog Cognition and Behavior: The Scientific Study of Canis familiaris→
Amazon
)。
見知らぬ人への攻撃性
見知らぬ犬への攻撃性
飼い主に対する攻撃性
同居犬に対する攻撃性
見知らぬ人への恐怖
見知らぬ犬への恐怖
非社会的恐怖
接触過敏性
分離不安
訓練性
愛着行動
興奮性
運動活性
追跡能力
粗相
無駄吠え
脱走放浪癖
見知らぬ人への攻撃性
「見知らぬ人への攻撃性」とは、飼い主以外の人に対して示す「うなり」、「スナッピング」(噛み付くマネ)、「吠えかかり」、「噛み付き」といった行動のことです。トップテンの中に、ミニチュアダックス、ミニチュアシュナウザー、チワワ、トイプードルといった小型人気犬種が軒並み顔をそろえているのは注目に値します。
目次へ↑
見知らぬ犬への攻撃性
「見知らぬ犬への攻撃性」とは、顔見知りの犬以外の犬に対して示す「うなり」、「スナッピング」(噛み付くマネ)、「吠えかかり」、「噛み付き」といった行動のことです。
目次へ↑
飼い主に対する攻撃性
「飼い主に対する攻撃性」とは、飼い主に対して示す「うなり」、「スナッピング」(噛み付くマネ)、「吠えかかり」、「噛み付き」といった行動のことです。愛玩犬の代表格ともいえるマルチーズがトップにランクインしているのは、少し意外な感じがします。
目次へ↑
同居犬に対する攻撃性
「同居犬に対する攻撃性」とは、一緒に暮らしている顔なじみの犬に対して示す「うなり」、「スナッピング」(噛み付くマネ)、「吠えかかり」、「噛み付き」といった行動のことです。フレンチブルはおとなしい印象ですが、実は内弁慶なのかもしれません。
目次へ↑
見知らぬ人への恐怖
「見知らぬ人への恐怖」とは、飼い主以外の人に対して示す恐怖や不安傾向のことです。小型犬で見られる怖がりや不安の傾向には、「IGF1」(インスリン様成長ファクター1)という物質が関係していると考えられています。
目次へ↑
見知らぬ犬への恐怖
「見知らぬ犬への恐怖」とは、顔見知りの犬以外の犬に対して示す恐怖や不安傾向のことです。
目次へ↑
非社会的恐怖
「非社会的恐怖」とは、車、電子レンジ、電話やドアチャイムの音など、生き物以外のもろもろに対して示す恐怖や不安傾向のことです。
目次へ↑
接触過敏性
「接触過敏性」とは、人に触られることに対して示す抵抗のことです。過敏性が高いほど、人からのタッチを嫌がります。
目次へ↑
分離不安
「分離不安」とは、飼い主や他の犬がそばにいないときに強い不安を感じて落ち着きを失う傾向のことです。ミニチュアダックスやトイプードルは、やや留守番が苦手なようです。
目次へ↑
訓練性
「訓練性」とは、教えたことを素早く吸収し、指示に応じて適宜行動を再現できる能力のことです。「飼い主に注目する」、「自発的にコマンドを待つ」、「気が散りにくい」、「行動修正が用意」、「覚えが早い」、「取ってこいが得意」といった要素が含まれます。当調査ではシェルティがトップに来ていますが、頭がよい犬種として名高いボーダーコリーが含まれていた場合、結果は違っていたかもしれません。
目次へ↑
愛着行動
「愛着行動」とは、飼い主に執着して常に注目を浴びようとする傾向のことです。この傾向が強いと、まるでストーカーのようにどこにでもついて来たり、飼い主の関心が第三者に移るとそわそわしたりします。日本でトイプードルの人気が高いのは、見た目の可愛さのみならず、飼い主に対して示す愛情表現がはっきりしているからかもしれません。一方、しばしば「孤高」という形容詞で表現されるシベリアンハスキーは、やはり最下位にランキングしています。
目次へ↑
興奮性
「興奮性」とは、「散歩に出る直前」、「ドライブ」、「呼び鈴」、「訪問者」、「飼い主の帰宅」といったことを引き金にして、落ち着きを失ってしまう傾向のことです。
目次へ↑
運動活性
「運動活性」とは、活動的でエネルギーにあふれている状態のことです。「遊び好き」、「子犬っぽい」、「やんちゃ」といった要素が含まれます。小型犬も含まれていますが、中~大型犬がトップ10のうち半数以上を占めています。
目次へ↑
追跡能力
「追跡能力」とは、猫、鳥、リスといった小動物を追いかける傾向のことです。シベリアンハスキーやミニチュアシュナウザーなどと小動物を同居させる場合は、不測の事態に備えて特別な配慮が必要となるでしょう。
目次へ↑
粗相
「粗相」とは、飼い主が家の中にいないとき、お漏らしをしてしまう傾向のことです。この項目は通常の「C-BARQ」には含まれません。
目次へ↑
無駄吠え
「無駄吠え」とは、何らかの刺激をきっかけとして吠えはじめ、なかなか鳴きやまない傾向のことです。この項目は通常の「C-BARQ」には含まれません。鳴き声がうるさいという噂をちらほら聞くシェットランドシープドッグを始め、小型犬がトップの大部分を占めています。
目次へ↑
脱走放浪癖
「脱走放浪癖」とは、家から抜け出してあちこちうろつきまわる傾向のことです。この項目は通常の「C-BARQ」には含まれません。マイペースで孤高なシベリアンハスキーがトップにランクインしています。これはこの犬種が比較的オオカミに近いからだと考えられています。
目次へ↑